AMNESIA プレイ感想♥♠♣♦
私がプレイしてきた中でもトップ3に君臨する乙女ゲームで、公式ファンブックを始め、
小説やアンソロジーも買い漁りました。ソフトを全て揃えたのはvita版なのですが、
基本的に内容は同じの為、一番新しく購入したSwitch版含めて感想をお伝えします。
(※ネタバレあり)
目次
AMNESIAとは
とある架空世界の、とある架空の国の、とある架空の街での物語。
それは、8月1日のこと。
朝、目覚めた主人公は、突如として8月1日以前の記憶を『全て』失ってしまっていた……。
自分がどのような人生を送ってきたかも、周囲の人間関係もまっさら白紙の状態。
そんな彼女の目の前に現れたのは、自身を『精霊』と名乗るオリオンという少年だった。
オリオンの導きにより、記憶を取り戻すために奮闘することになる主人公。
まずは自分の日常生活から探っていこうとした矢先、彼女のものであるらしい携帯電話が着信を告げる。
――液晶画面に表示されたのは、やはり『知らない』名前だった――
名前も顔も知らない、主人公の『恋人』であるらしい『彼』との出会い。
誰を信用するべきか不明な状況で、相手に記憶喪失を悟られないよう行動する主人公。
それにより物語は複雑に絡み合っていく。
『彼』との思い出を持たない主人公は、
この日から新たな恋物語を紡ぐことになる――。
公式サイトより AMNESIA for Nintendo Switch (otomate.jp)
『AMNESIA』(アムネシア)は、アイディアファクトリー(オトメイト)より2011年8月18日に発売されたPlayStation Portable・PlayStation Vita・Nintendo Switch用乙女ゲーム。
AMNESIA | |
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ジャンル | 恋愛アドベンチャー |
ゲーム | |
ゲームジャンル | 女性向け恋愛AVG |
対応機種 | PlayStation Portable PlayStation Vita Microsoft Windows Nintendo Switch iOS、Android、GREE |
開発元 | デザインファクトリー |
発売元 | アイディアファクトリー |
キャラクターデザイン | 花邑まい |
メディア | PSP : UMD PS Vita : PSVitaカード Windows : Steam Nintendo Switch : ゲームカード ダウンロード |
プレイ人数 | 1人 |
発売日 | ゲームソフト 2011年8月18日 2012年3月15日(LATER) 2013年4月18日(CROWD) 2013年12月19日(V Edition) 2014年5月22日(World) 2014年10月16日 (LATER×CROWD V Edition) 2015年8月(Memories) 2019年9月12日(for Nintendo Switch) 2019年10月3日 (LATER×CROWD for Nintendo Switch) ゲームアプリ 2013年2月8日 2013年12月3日(LATER) 2013年12月6日(for GREE) 2016年3月6日(CROWD) |
売上本数 | 28,838本[1] 24,218本(LATER)[2] 2,824本(LATER ツインパック)[2] |
レイティング | CERO:C(15才以上対象) |
アニメ | |
原作 | アイディアファクトリー |
監督 | 大橋誉志光 |
シリーズ構成 | 待田堂子 |
キャラクターデザイン | 吉川真帆 |
音楽 | 出羽良彰 |
アニメーション制作 | ブレインズ・ベース |
製作 | 「AMNESIA」製作委員会 |
放送局 | 放送局参照 |
放送期間 | 2013年1月 - 3月 |
話数 | 全12話 + OVA |
テンプレート - ノート | |
プロジェクト | ゲーム・アニメ |
ポータル | ゲーム・アニメ |
AMNESIA - Wikipedia
※此処からネタバレあり
キャラ別感想(※ネタバレ有)
…に行く前に、AMNESIAの世界観について。
本作では、ゲーム開始時に選択する攻略対象(恋人)ごとに世界観が独立しています。
そのため本作は開始直後から個別ルートを楽しめます。共通ルートは存在しません。
また各ルートごとに登場キャラクターの、設定が多少変化します。
例:シンルートのシンは幼なじみだが、イッキルートのシンはバイト先の同僚……等。
ただし、攻略対象キャラクターの『性格・人格』は変化しません。
(キャラクターの立ち位置・環境設定などが変わるのみで、キャラ性は変わりません)
世界観ごとに違うキャラとの関係性を楽しむのも、本作の魅力の一つです。
主人公が記憶を失う前に、どのキャラクターとどんな日常を過ごしていたか……。
記憶を失った主人公の目の前に現れる『彼』は、本当に信頼に値する人物なのか……。
物語の謎や展開も、各ルートごと全く違ったものとなっています。
記憶を失ったことにより、恋人である『彼』との思い出を持たない主人公は、
物語が進むにつれ『彼』の人柄や周囲の人間関係を知り、新たに恋を育んでいきます。
失った愛と記憶を取り戻し、誰の物語を解き明かすのかはプレイヤー次第。
色とりどりの恋愛模様を、どうぞお楽しみください。
AMNESIA for Nintendo Switch (otomate.jp)
シン(CV:柿原徹也)
SHIN 不愛想で一途な<ハート>
病院のベッドで目覚めた主人公に、唐突にキスを仕掛けてくる青年。
どうやら幼なじみ兼恋人であるらしい。
父親が殺人を犯したため周囲から阻害され、年に不似合いなほど冷めてしまっている。
感情的になることはほとんどないが、1度内側に入れた人間には情の深いところも見せる。
AMNESIA for Nintendo Switch (otomate.jp)
…というわけで、初っ端からブチかましてくる年下の幼馴染シン君(高校3年生)を最初にプレイ
させていただきました👏パッケージに出てくる男は最初か最後にプレイするって相場が決まってるんだよ!
という思いで選択致しました(決して一番上にあった世界だからとかでは…ありませんよ???)
目覚まして早々にキスされることに驚くものの、それに対するオリオンの反応で「お主良いキャラしておるな…」という思いが先行してしまって、笑いのソウルが疼いてしまったんや…ごめんな主人公&シンくん。
そんなこんなで(?)無事病院を退院するものの記憶喪失のシアちゃん(私が付けた主人公名)
には難題過ぎる道案内から交友関係…etc. なんとなく尋問されてるようなと思っていれば
案の定ビンゴでした。疑惑パラそんなに一気に上がるもん?!って驚きましたもの。
流石、幼馴染速攻バレでした。
オリオンさん、精神世界で安全の為バレないようにってアドバイス貰ったのに幼馴染の絆の前には
何の意味もなかったよ。それに幼馴染兼彼氏だぜ?勝てねぇよ…。
でもそんなこともすっかり忘れてるシアちゃんにシンくんは冷静に見えてるけれど内心気が気じゃないよね。
大切な女の子が自分を忘れてるとか、普通に絶望ですよ・-・
しかも大学受験(特待生枠)控えてるのに彼女の世話をしてくれる年下幼馴染(※ただしスパルタ)
お主、さてはスパダリだな(名推理)と私は見抜きましたよ、ええ。さすがはパッケージの男だとね!!
しかもわんこ&メロンソーダー好きとか握手するしかないなってお姉さん(?)は強く思いました。
物語が進むにつれ、これは乙女ゲームという名のサスペンスだなと感じました。
いや、分かっていたとも。崖から落ちたって聞いた瞬間からこれ事故やなくて事件では???
って心の中でつっこんでしまったもの(フラグ回収)。そして始まる愛憎劇…はぁ~人間味が深い。
もうさ、この場合犯人って絶対信頼置いてる相手なんだろうなって…察してはいましたよ。
けど、けどさ…
トーマ!!お前は駄目だろ!!?
二人の心にダイレクトアタックかよ!!ヒビじゃすまねぇぞ!?馬鹿野郎!!
いや、あのね、ずっと想っていた女の子と大切にしていた弟分がくっついたらね、板挟みですわよね。
男としての自分と兄貴分としての自分、どっちの想いも本気で重いからこそ辛いんだよな。
なんて面倒な属性を抱えている男なんだ(好き)←唐突な告白。
罪を抱えて生きていこうとしたトーマと罪を償って生きて欲しいシン。
互いに真逆な性質だからこそ補って過ごしてきたんだなって…。
シンの真っ直ぐなところって凄く魅力的なんだけれど、私自身人間味が強いのが結構好きでして、
次はダイヤのルートに行こうかと思った私でしたが、先人たちの声を思い出したんですよ。
——ダイヤは先にやってはいけない、と。
私は先人たちの声は偉大であると素直に従いました(良き選択をしたと思います)
トーマはシンが辿り着いた真実、シアちゃんを怪我させた犯人であることだけでなく、
一番隠していたかった彼女への想いも認めます。ずっと好きだったからこそ、窮地の時に
自分ではなく他の男、特にライバル意識の高いシンと間違えられた結果、ギリギリ保っていた
彼の糸が切れてしまったわけで…誰が悪いって訳じゃない。勿論、シアちゃんを傷つけたことは
トーマが犯した罪だし、償うべきだし、トーマの想いに気づけずに傷つけてしまっていた二人も
配慮が足りなかったと言えばその通りだとも思います。
でも、誰かを想う気持ちが罪だとは思いません。
人間関係は複雑に成りがちで特に恋愛においては本当拗れると厄介で、ただ想うだけでは
うまくいかないというのも間違いではないし、そもそも人間関係で正解も不正解もないと思うんです。
人間関係を築くには他者に対する想いが不可欠で、それが友情だろうが恋情だろうが必要なもので、
だからこそ幼馴染という深い関係を築いてきた彼らの想いの重さが積み重ねってこのような事件を
迎えたので一概に誰が悪いとかは、心情的に言えないですね。人の想い以上に重いものってなかなか
ないと思うので…まぁ、複雑で面倒だからこそ人間って面白いんですけどね。
(※学生時代主人公と同じく心理学を嗜んでいたため人への好奇心が強い傾向があります。
可笑しな発言も多いかと思いますが、暖かい目で見てやってください)
トーマは罪を認めてシンが集めた証拠品を持って、自ら警察へ行きます。
罪が暴かれたことによって確かにトーマは重荷を下ろせたのかと思います。
辛いのはトーマだけじゃない、ずっと待っているという弟分と妹分の言葉に、
何処か救われているのではないかと思います(後はダイヤ√で待ってろ)
そして迎えるエンディングはハッピーというには少し切ないこともありましたが、
二人が涙しながらも絆を確かめあって、昔歩いた坂道で手を繋いで歩いていく。
最高でした。いつかきっとトーマもそんな二人の姿を祝福しに戻ってきてくれるでしょう。
これからも一途に、幸せになるんやで。
[おまけ]
店長は“オネエ”でした。
強烈すぎるキャラでもこう人間として出来てる人だなって印象。
シンの父が過失致死を起こしたことを知ってもシン自身を見てくれたり、
シンが警察に連れていかれてパニックになってミスばかりするシアちゃんを
店長として注意しつつも個人的には心配してくれたり、尊敬できる人でした。
イッキ(CV:谷山紀章)
IKKI 女性を惑わす魅惑の<スペード>
自宅マンションで目覚めた主人公に、突然の着信。
着信表示の名前は覚えのないものだが、彼は主人公のことを深く知っているようだ。
その後マンションに迎えにきた彼は、何故かたくさんの女性を周囲にはべらせていた……。
どうやらアイドルのように人気がある青年で、そして主人公の恋人であるらしい……?
『目』が合った異性は『誰でも恋をしている気分』にさせてしまうという特異体質を持つ。
誠実な付き合いをすることをあきらめ、刹那的な享楽に身を任せている遊び人の大学生。
その『目』が効かない主人公に興味を持つ。
AMNESIA for Nintendo Switch (otomate.jp)
二番手はイッキュウ改めイッキさんです。
正直最初は女子怖い、もう近づくのやめよう?と何度もシアちゃんに問いかけてました。
3カ月っていう謎のタイムリミット付きで何故悉く嫌がらせを受けないといけないんですか。
女の子に対してトラウマを植え付けたいとしか思えなくてあの3人組が出る度に「帰れ」コールか、
「ちゃんと眼見て喋れ、話はそれからだ」と開き直っていました。
何度も使いまわされる女子囲まれスチルが出る度に「うちのシアちゃんほっぽっていいご身分やな、われ」ともうね、オリオンと一緒に何だあの男は?!ってシアちゃんファンクラブ一員として、怒り心頭でしたね。けれどね、物語が進むにつれてドボンっと堕とし込まれました。
常に人が周りにいながら、誰も自分自身を見ていないと孤独に感じていたわけですよ。
あ~もうね、沼に片足つっこむ音がした。ドボンってね(片足???)。
彼は女性に限らず人が好きなんでしょうね。
ケントさんと悪友みたいなごっこ遊びも全力で演じているし、子供みたいに純粋に楽しめる人なんだろうなって。勿論、女性のエスコートも出来るし、察しも良いし配慮もできるし、
こりゃ瞳とか関係なくモテるわ。一般人でもファンクラブできるのは凄いけど納得した。
そんな彼が小学生の頃に流れ星に願ったのが「女の子にモテますように」
その願いは叶ったけれど、結果イッキさんは友人を皆失ってしまったわけです。
女の子たちがイッキに抱くのは「恋心」で「友情」ではないし、他の男の子も全ての
女の子に好かれるイッキを面白くないとは思うよね。だって好きな女の子が彼を好きに
なっちゃうんだもの。距離置きたくなっちゃうよな…。
そして“普通”を甘受できなくなった、と。
ケントさんやシアちゃんが“普通”に接してくれる度に、イッキさんにとっては奇跡のようなものだと本人も言っていたけれど、その時間を悉く邪魔してくるファンクラブ。誰かを想う気持ちは尊いものだけれど、その対象の幸福を無視して押し付けるのはアカンよな。
しかもいくら好きだからといって犯罪まで手を染めてるなら庇いようもないわ。
まぁ、そこまでの暴行に走った理由も後に分かるから何とも言えないんですけどね。
続編でウキョウさんが「想像力が足りない」って言っていたけれど、その通りだと思います。
人を傷つけたらどうなるか、結局自分も相手も良い思いをすることはないのだと小学生で
教わることではありますからね。社会に生きるなら相手がどう思うかは、考えていかなきゃなと思います。時に喧嘩になって相手のことを知っていくのも関係を育むことになりますしね。
ねぇ、リカさん。肝試しで初BAD踏んだこと忘れないよ?
死神さんって男って聞いていたけれど、女もおるん?って疑問符いっぱい頭に浮かんだからな。
気づいたら病院でシアちゃんの意識なくて、イッキさんの顔に影が差さってた恐怖体験の話する?シアちゃん壊した子たち壊してくるっていうから、私もシア親衛隊として共に降り立つ所存でしたよ。純粋に悪女ポジかよ。赦さねぇ。おっぱい大きいから騙された!!
この世界において、悪そうな奴には近づくなを鉄則にゴールまで駆け抜ける。
その過程で不思議なお面を被ったイッキさんや義兄(正確には実父の離婚した三番目の奥さんの実子で元義兄)のトーマ、そして好奇心でやってきたケントさんと図体のデカい男がシアちゃんの部屋にお見舞いにくるという面白エピソードもありました。
そして知らされるファンクラブの実態は、イッキさんの求める「真実の愛」を悉く邪魔していたわけですよ。
“3カ月しか付き合わない”
っていうのはイッキさんが決めたことというより、ファンクラブによって決めさせられていたっていうのが正しいわけで、記憶喪失で日報の存在を忘れていたシアちゃんは規則違反として、度々嫌がらせを受けていたわけです。嫌がらせじゃ済まないレベルだったがな・-・
オリオンの存在もファンクラブの規則も告げるシアちゃんに対しイッキは…
壁ドン(物理)
あれです、ロマンチックな方もやってくれたんですけれど、物理の印象が強かったんです。
今後もシアちゃんと付き合っていくと宣言するイッキ。絶対彼女優先だと。
基本的に優しい男だから仕方ないが、真面目にお付き合いするなら最初から
そう言っておいてくれよ、とシア親衛隊(過激派)は心の中で申し上げておりました。
店長の「恋は戦争」、最初からお借りしていれば…!
ただこんな苦労があったからこそ、誰にでも優しい彼が他の人を傷つけてでも、
彼女と一緒にいるって覚悟が出来たんだろうしね。素直に祝福しますよ。
揉め事も終わって、最後は駅前の目立つところでキス。
ずっとやってみたかったんだって。可愛いね。だってもう彼女を守り抜くって決めたからね。
他に遠慮する必要ないもんな???あ~~~よかったよ~~~(マジ泣き)
真実の愛を貫いていけよ!!
[おまけ]
店長は“鬼軍曹”でした。
あれ、性格って変わるの??と疑問に思いましたが、
これがパラレルワールドというやつだろうと納得しました。
(オネエに負けず勢いがあって押し負けたともいう)
毎回イエッサーって返事をしていました(笑)
オネエの時同様、尊敬できるっていうのは変わりありませんでした。
ケント(CV:石田彰)
KENT クールで合理的な<クローバー>
自分のマンションで目覚めた主人公の携帯には、「おはよう」「おやすみ」と一言だけのメールが大量に入っていた。送信者のケントという男は、どうやら無愛想な彼氏らしいが……。
常に俯瞰目線で物事を見ようとする、数学科の院生。
理屈で割り切れない現象を面白がる傾向があり、
周囲の人間やその感情を観察対象にしている。
恋愛感情すら、彼にとっては理屈で割り切るべきものである。
三番手、折り返し地点はケントさんです。
某死神さん曰く「一番平和」=生存率が高い√のことで油断していました。
頭が死ぬとは…。
あれなんですよ、ずっと数学を強いられるんですわ。
これでも大学を出た身でCERO:C(15歳以上対象)の数学が解けないのは駄目だと、
必死に喰らいついてやりましたよ。正解だ、とにこやかに言われる度にきゅんじゃなくて、
ほっとするっていうね。乙女ゲームじゃなくて学習ゲームだった?と錯覚が起きていました。
何でもかんでも理屈で割り切ろうとするから、くっそ理系人間はこれだから…と
文系の品位を貶める思考になってしまったことを此処で深く謝罪致します。
記念日ケーキとかマメなことしてくれて株が上がったかと思えば、お祭りは忘れてるし。
おい、ケント上げて下げてが上手だな!!飴と鞭か?!と謎のキレ方をしていた気がする。
あとはケント一家で夕飯を頂いている時に遺伝子レベルの話が出て、なんかあまりの
ブレなさに愛着が湧きましたよね。ああ、この両親の下で育ったんだなぁってしみじみ感じました。
登場キャラの中でも年上の方なのに、というより年上組が子供っぽさあって、
年下組が少し大人っぽいのかちょうど良い塩梅なんですよね。
ウキョウさんもどこの世界でも何だかんだ仲良くやってるって言ってたしね。
ちょいちょいウキョウさんメタキャラ扱いですよね、立場的にそうならざるを得ないけれども。
オリオンとケントの会話も面白かったな。
あまり頭は良くないって…すまんな、オリオン。笑いが堪え切れなかった…っ。
そしてケント√のイッキさん登場の際に彼の力を信じ切れていないものの、
シアちゃんがもし惚れてしまったら...とヤキモチ焼くケントさんは理屈ではなく
良い人間味を醸し出してましたよ。ふふふふ。
そしてシアちゃんが事故に遭うんですが、まさかの学会発表当日。
ケントさんの携帯電話を持っていたイッキさんが病院から連絡を受け、
ケントさんに伝えて、将来のかかっている学会と自分が行っても何もできない彼女のいる病院、
しかも彼女は命には別状はないのだから、学会が終わってから向かえば良いと、
理屈だけで考えればケントはこのまま学会に向かうべきです。
けれどどうすればいいのか、ケントさんは迷ってイッキさんに問いかけるんですよね。
もうね、この迷う時点で、ケントは恋に翻弄される男になったんだなって…
シアちゃんが事故に遭ったのは嫌だったけれど、良かったなって素直に思えました。
結果、学会を放り投げて彼女の元へ向かったケント。
よくプロなら身内が死んででも舞台から降りるなっていうけれど、個人としては
一番身近なものを大切にできずに何を守れるんだろうって思ってしまうんですよね。
勿論、最期までプロとして徹するのは凄いことだけれど、人間的に魅力を感じにくい。
虚無感というんでしょうか、感情を封じ込めた人形みたいに感じてしまうんですよね。
直情的な人も得意ではないんですが、いざって時に感情を出してくれた方がぐっと来ます。
事故に遭って記憶を取り戻すシアちゃん。
愛犬のクロが死んでしまったこと、その事実の原因を淡々とケントに指摘されたこと、
ケントさんはね、慰めてるつもりっだったんですよね。ただこの頃は全部理屈だけで固めてたから、ちょっと言い方がね。心に刺さっちゃうと言いますか。傷を過去のものとして今を歩いていくのは、生きる上で必要なことだけれど、切り替えるには時間が足りなかったんだろうね。
ケント自身ももし自分が言われてたら、って想像して謝罪する位には生死って重い問題ですものね。
サスペンス続きの中では本当に平穏な√で、
ケントさんは次を見据えて今度はシアちゃんと一緒に歩んでいこうとするんですよね。
この√のシアちゃんは頭良くなりますわ。二人の間に生まれる子供は少なくとも秀才に
なりそうだなと、数学パズルを祖父母から孫まで楽しむ未来予想図まで思い浮かべていました。
ケント一族に幸あれ。
[おまけ]
店長は“無口”でした。
ミネちゃんは最初シアちゃんの恋人はこの方と勘違いするんですよね(無口、堅物眼鏡)。
正直、この√のミネちゃんめちゃくちゃ好きです。
派手な見た目の子が逆タイプに一途とか推すしかない。
トーマ(CV:日野聡)
TOMA 慈愛と狂気の<ダイヤ>
目が覚めると、見覚えのない道路で倒れていた主人公。
そして、ちょうどその現場に居合わせたのが、トーマだった。
なぜこんなところで倒れていたのか、状況を理解できない貴女にトーマはそっと囁く。
「俺がお前を守るから」、と。
これまでずっとお兄さん的存在として、主人公を近い距離で見つめてきたというトーマ。
主人公を守り慈しみたいという気持ちが非常に強く、そのせいで精神が不安定になることも……。
最初に解放されているワールド最後の一つ、ダイヤの世界へ足を踏み入れました。
最初のハートの世界からトーマの期待値は高かったので楽しみにしていました。
ただ恋人じゃないって言ったり、恋人だと言ったり、どっちやねんってツッコみつつも、
一旦は恋人だと落ち着いていたのに、お前を女で見ていない発言…。
オリオンがキレる中、私は悟った。
あ、これ面倒なヤツや…と。
イッキさんと裏路地、ファンクラブ、嫌がらせ…うっ、頭が。
どうして女の子トラウマスイッチを二度も発動させたんだ。
一つの世界じゃ彼女たちの脅威は抱えきれないっていうのかい?!
分かる分かる、恋する女の子のパワーってゴリラ並みだもん(遠い目)
そしてよくよく見ると、猜疑心がありました。
乙女ゲームなので攻略するのにパラメーターがありまして、基本的に以下の3つがあるんですよ。
■主人公好意
攻略対象に対する主人公の好感度。主人公の『恋心の強さ』とも言えます。
この数値が多いほうが、グッドエンディングを迎えられる可能性が増します。
■信頼関係
主人公と攻略対象の関係が、より良い方向に動くとアップ、悪くなるとダウンします。
恋愛感情ではない部分での、攻略対象との関係の良好さを表す数値です。
■記憶喪失疑惑
攻略対象が主人公に対し『記憶喪失ではないか?』と疑われるとアップする数値。
このパラメータの数値が高いと、バッドエンディングを迎えやすくなります。
いつもパラ見て調整していたわけなんですけども。
一つ増えたパラの存在に確信しました。
なにかやらかすぞ、コイツと。
安心してください、無事やらかされました★
結果から言うと、監★禁されました。
え?ちと待ってくれよ。お主、そんなに糸ぷっつん切れやすかったっけ???
いや確かにシアちゃんは軽率だった。嫌がらせを受けながらも外に出て行こうとする強い意志(オリオン)。
某死神さんには「お前、トーマに〇されるぞ」という殺〇予告。
髪は切られるし、植木鉢は落とされる…あかん、外危険でいっぱいだ。
そんな中、外に出て行こうとするシアちゃん(オリオン)を閉じ込めるには合理的ではあるのか???
いや、待て監禁は犯罪だ。しかも大型犬用ゲージって…。思いっきりが良すぎませんか?
監禁にも段階って踏むべきだと思うんですよ、トーマさん。いやそういうプレイじゃないのは、
分かってるんですって。でもね、ゲージは無い。固いし狭いし冷たいし、異常気象の夏場にやるには拷問が過ぎるでしょ!!女の子は身体冷やしちゃダメなのよ?!どうしてトーマはこう、残念なんだ(好き)←唐突の(以下略
もうこうなったらトーマの前で脱いでやろうか、知ってるんやで。
下着屋で捕まってどれが良いか聞かれて戸惑って赤面していたお前の姿をな!!
ただ今の衣食住全部管理しますマンのトーマに効く気がしないので、オリオンコールを
糧に監禁生活を続けること数日…出られました。自主的に。
ゲージ、壊れてるやないかい。
マジか。結構いい値段したって言ってたのに不良品じゃないか。
けれど此処で無計画に逃げては結局二の舞になるとのことで一旦作戦会議。
結果、自身のことを知るために脱出して紆余曲折あるものの(ウキョウさん遭遇、
バイク事故未遂等)、結局ゲージに戻るシアちゃん。え?なんで??なんで戻ったん???
そんな疑問符を浮かべていれば、やってきました恐怖の一方通行守護者・トーマ。
おめめが見えないよ。ちゃんと目見て話そう。
そんなことを思わなければ良かった。彼の眼は据わっていた。
あかん、外に出たのバレとるやないかい。もうこれ赦されないわ。
え、これBADなん??今まで死神さんの脅威から逃れてきているのに、
リカさんといい、トーマといい、死神さんの仕事取るの良くない!!!と
謎のキレ方していたら押し倒されて壊れても良い発言。無暗に壊そうとすんな!!
人の感情は素晴らしいものだと何度も言っているだろう!!
そんな時だった、
――日記パイセン(女神)が降臨したのは…。
トーマへの想いが綴られた日記をトーマ自身に読まれるという羞恥プレイにも耐えて、
ようやく誤解が解けて結ばれる二人に私はマラソンを完走したような気分になった。
そしてやってくる後日談は嫌がらせ糾弾in冥土の羊である。さっきの甘々な空気はどうした。
急にシリアスサスペンスモードに移行するのはやめてくれ。グッピー死んでしまう。
そしてシン√でもあった坂道でいちゃいちゃする二人。
幼馴染特有の小さい頃の約束「シアちゃんをずっと守る」ことをトーマは不器用ながらも
守ってくれていたわけですよ。手段は極端だったけれど、その想いは確かで重い。
正に慈愛と狂気に相応しい男でした。
泣かせたら今度はお前を監禁してやる。
byシア親衛隊(過激派)
[おまけ]
店長は“若”でした、ワカだけに。
正直、トーマ√他者との接触がなさ過ぎて印象がないんですよ。
店長も特に奇抜な感じでもなかったし、頼れる大人って感じで、
一旦脱出した時に冥土の羊行きなさいって思ったくらいです。
(シアちゃんはどんな目にあってもトーマのすることは許容するので無理ですけども)
ウキョウ(CV:宮田幸季)
UKYO 謎に満ちた<ジョーカー>
どこにでもふらりと現れる奇妙な青年。
主人公に謎の警告を発して去っていく。
主人公を守りたいのか、害したいのか、
その目的もはっきりしない。
4つの世界をクリアしたことで解放される最後の世界・ジョーカーの世界。
某死神の正体はウキョウさんで、正確には彼のもう一人の人格が主にシアちゃんを死へ導くと聞いていたんですが、私他√においてこの方にそこまでの害を与えられたことがなかったんですよね。
助言キャラ的立場に完全になっていました。けれどこの世界で死神さん、マジ死神さん状態に陥りました。いや、あのですね、実際選択ミスって殺されたのは1回で済んだんですよ。素で信じて話したら、まさかのBADっていうね、信じる者は救われるのでは???あ、それは普通の神か、死神には聞かないよね、あはは★で持ち直すしか方法がなかった。
度々警告していくウキョウさん。
この人やっぱりキーパーソンなんだろうなって思っていたけれど…。
まさか他世界においてシアちゃんが幸せな裏で度々過酷な死を迎えていたとは思わないじゃないですか!
やめろ、この√にいるってことは他√を攻略してきたことに他ならないんだ。鬼畜過ぎる。
他の攻略キャラとの幸せをウキョウさんが見守っていた(25日以降は死とかいう地獄)とか、
いや何かいつも最後ら辺いないなぁって思ってたんだよ、連絡取れなくなることもあるし。
メタ発言するからパラレルワールドに飛んだのかな~?位の軽い気持ちだったんですよ。
だって他√で手かけられてなかったから最悪植物人間状態で済んでたから!!
平穏から一気に地獄に堕とされた気分なんですよ。もうこの√のために死を回避していたのでは?
いいよ、もう死神さんに仕事させてあげようと思ってBAD回収しつつ、進めてたんですよ。
けれど後半は後で回収しようとHAPPYENDに向けて真剣に選択し選んでたら…信じて殺される。
わざとBADに向かっていた時とは違う絶望感、リカさん以来の恐怖、これ以上死んでたまるかと
決意を胸にラストスパートを駆け抜けていく。そして舞台は最終章へ。
恐怖の鬼ごっこ~世界と殺人鬼を添えて~
シアちゃんを死なせるわけにはいかないんだ!!!全力で逃げさせてもらう!!
何回首絞めてくるんだ!?死神耐性低いんだよ!?この√以外回避してきたからね!!?
箱入りプレイヤーに優しくしろ!!とキレ散らかしてた。そして迎えるエンディング…
許す
許さない
はぁ~~~すごい選択肢を最後に持ってくるな???
こんなに分かりやすい分岐此処で持ってくる??
信じて殺されたプレイヤーに持ってくる???(根に持っている)
許すけどね!!!
よし、これで全√HAPPYコンプリート!!!
皆幸せになってくれればプレイヤー冥利に尽きるんだ。
だってさ、ウキョウさんずっとシアちゃんを想ってたんだもの。
その過程で沢山罪を重ねてでもシアちゃんの幸せを願ってたんだもの。
シア親衛隊だからこそ応援するに決まってる、死で罪を償うのではなく、
生きて彼女の傍で幸せに罪と向き合って欲しいって、
シアちゃんも苦しみの分だけ幸せにって生きようって言ってくれてるんだ。
お幸せに、もう手を離さないようにね。
[おまけ]
店長は“アサシン”でした。
温和に見えてストレートな物言いのインパクト。
さすが、店長!一生ついていきます!!!
- 総評
最高です、以上解散!!(集合!!!)
本当この世界観好きなんですよね。初期にプレイした乙女ゲーム作品のせいか、特に印象深い作品なんですよね。(BADエンドが多いのは苦手な方もいるかもしれませんが…)
√毎に出てくる“願い”があるんですが、それが叶ったことにより不幸になってしまうこともありました。ウキョウと同化していた願いを叶える神様ニール自身もそのことを嘆いていましたが、彼の想いが各々の悩みとなってしまったとしても、その人を構成する大事な一部になっていたんだと思います。そのキャラが何を思い願いを込めたのか、深く考えさせられました。